
樹齢100年のヒマラヤ杉を伐採する作業員。木粉が飛んだ。=18日、神宮外苑 撮影:田中龍作=
これは自然破壊のテロだ―
都心にあって深々とした緑に覆われていた神宮外苑。再開発のため古木巨木の伐採が始まって久しいが、今月7日からは軟式野球場の大木が切り倒されている。
開発にあたって最も規制が厳しい風致地区A地域なのだが、樹齢百年になりなんとする古木など79本が伐採予定となっている。
伐採許可を出したのは新宿区の吉住健一区長。地元住民が情報開示を幾度も試みているが、充分な検証をした形跡が見られない。

この日、シラカシ(左)とヒマラヤ杉(右)の伐採が始まった。重機がテロの道具に見えて仕方がなかった。=18日、神宮外苑 撮影:田中龍作=
再開発エリアには高さ190mの超高層ビルが建ち、風の流れも悪くなる。
商業施設も入る大型野球場もできる。4千本もの杭を打ち込むため地下水の流れが滞るようになる。しかも新野球場はイチョウ並木のすぐ傍まで張り出してくるのだ。
外苑のシンボルである4列のイチョウ並木への悪影響を懸念する専門家は少なくない。

デベロッパーの看板。「4列のいちょう並木を守ります」とわざわざアピールしなければならない事情があるのだろうか。=18日、神宮外苑 撮影:田中龍作=
きのう18日は、5月というのに日本各地でまるで真夏のような暑い日となった。大分県日田市と兵庫県豊岡市で35度以上の猛暑日となり、全国310ヵ所の観測地点で30度以上の真夏日を記録した。
7月、8月はどこまで暑くなるのか、と考えると恐ろしくなる。
にもかかわらず冷却効果のある樹木を悉く切り倒すのが、この国の狂った行政とデベロッパーである。
この先、エネルギー危機で電気が不足する日が来るかもしれない。経済的事情でクーラーを使えない人々も少なくない。この先、生活困窮者がさらに増えれば、クーラーを使えない人はさらに増える。貧乏人は熱中症でバタバタと倒れるだろう。
樹々の伐採は貧乏人殺しにつながる。
~終わり~
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