
遊牧民とヤギ。のどかな山里にイスラエル軍のメルカバ戦車が突如として現れた。=昨年5月、シリア南部イスラエル国境地帯 撮影:田中龍作=
すでにレバノン南部がイスラエルに侵食されているようにシリア南部も侵食が進んでいる。
地元メディアLevant24は、「(同国最南部)クネイトラ県のアル・サラーム市内にイスラエル軍の車両4台が侵入した」と報じた。
田中が昨年5月、現地を取材した際、イスラエルは従来の国境から1キロメートルほど、シリア内部に向かって勝手に新しい国境を築いていた。
モスクがイスラエルに囲い込まれている地域さえあった。ユダヤ教徒にモスクは無縁のはずだが。

シリア・レバノンにまたがるヘルモン山頂(写真上部)からニラミを利かすイスラエルのレーダー基地。軍事占領を象徴する景色だ。=昨年5月、シリア南部イスラエル国境地帯 撮影:田中龍作=
シリア南部はドルーズ派(イスラム教)の住民が多数派を占める。ドルーズ派はイスラエルと親和性が高い。異教徒でありながらお互い散々利用しあってきた。ここがミソだ。
アサド政権崩壊後、実権を掌握した親米のアフメド・アル・シャラア(スンニ派)政権の治安部隊はドルーズ派と衝突した。
イスラエル軍はドルーズ派保護を名目に軍事介入。昨年7月のことである。
シリア南部、レバノン南部はともにイスラエルの戦略要衝であるベカー高原に隣接する。イスラエルが隣にあることの悲劇でもある。

国連はイスラエル軍の侵攻を止めることもできない。=昨年5月、シリア南部イスラエル国境地帯 撮影:田中龍作=
~終わり~
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田中は現在形で進むイスラエル軍の侵攻を自分の目で見たままに伝えています。新聞テレビでは報道されない内容です。

















