漁民の反対を押し切り、近隣国の懸念は耳に入らぬようだ。政府はきょう22日の閣議で福島原発の放射能汚染水をあさってにも海洋に放出することを決めた。
汚染水放出に関する新聞テレビの報道に触れるたびに奇異に感じてならないのが「処理水」という詐欺まがいの言葉である。
海外メディアはほとんどがcontaminated water(汚染された水)かradioactive water(放射性物質の混じった水)である。けさのジャパンタイムズはtritium-laced water (トリチウムがくっついた水)と表記していた。
経産省と東電は treated water(処理水)と英語表記しているが、真に受ける海外メディアはいない。
日本のマスコミだけが従順に「処理水」と連呼する。「処理されているから安全なんだよ」と国民に刷り込むためである。
ALPS(多核種除去装置)を通していようが、「処理水」にはトリチウムやセシウム137が含有されている。「処理水」という言葉は明らかに騙しである。
日本のマスコミは原発マネーで潤ってきた。電力会社から多額の広告料金をもらい、原発の地元では記者たちが電力会社から飲み食いの接待を受けていた。田中は料理屋の領収書をみたことがある。
福島の原発事故当日(2011年3月11日)、記者クラブは勝俣・東電会長(当時)と北京旅行を楽しんでいた。勝俣会長は記者会見で田中の質問に事実を認めた。
官邸=電力会社=記者クラブは一体なのである。「ガラパゴス日本」の「ガラパゴス新聞テレビ」は、世界に通用しない奇妙な言葉でこれからも人々を騙し続けることだろう。
~終わり~
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