
伊勢崎賢治議員。=1日、国会正門前 撮影:田中龍作=
きょう5日、開かれた参議院予算委員会―
紛争解決請負人として世界の現場を知る伊勢崎賢治議員が、国会デビューした。
「いつまでも伊勢崎さんのことを先生だと思っています」。
質問に立った伊勢崎議員(れいわ)に、石破首相はこう切り出した。
伊勢崎議員の質問は2件。日米地位協定とパレスチナの国家承認だ。
議員は「在日米軍基地が他国への攻撃に使われそうな時、日本がそれを拒否する権利をまず地位協定の中で担保すること」
「カタールが(米国のイラン攻撃の際)やったように在日米軍基地を使わせない、ということを平時から世界に向けて我々が発信する。これらが日本の国防にとって必要だと思うが、総理の見解をお願いします」と問うた。
石破首相は「事前協議のあり方をきちんと確認しておく必要がある(中略)日本の独立国としての地位協定をどう考えるか」などと答弁したうえで、「『ぜんぜん答えになっていない』という顔をしてらっしゃいますが、ご容赦頂きたい」とかわした。

石破首相。=7月28日、自民党本部 撮影:田中龍作=
伊勢崎議員はつづいて「パレスチナの国家承認を閣議決定でお願いします」と迫った。
首相は「これ(ガザ)は人道上の問題だという強い問題意識を持っている。即時停戦、非人道的な問題を一刻も早く解消していくために日本国も最大限の努力をする。きょぅはこの辺でご容赦頂きたい」と答弁した。
2回の答弁のうち2回「ご容赦頂きたい」が飛び出した。10割である。
師匠と弟子の対話は、わずか6分という短いものだったが濃密だった。専門知識のある者同士が互いに敬意を払いながらの質疑応答は、日本政治のために有益だ。
面と向かって「いつ辞めるんですか」と石破首相を追及する幹部がいるなか、果たして れいわ が伊勢崎議員を使いこなせるか。党発展のリトマス試験紙となるだろう。
日本が「戦争をしない国」であることを続けていくためにも、伊勢崎議員という逸材を存分に活躍させてほしい。
~終わり~
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【読者の皆様】
参政党の危険性を見届けるために田中は京都、大阪まで足を延ばしました。ファシズムは気づいた時にはもう手遅れです。