
=21日、官邸前 撮影:田中龍作=
「この地域を繁栄させ安定した平和を築くには中国との関係を大事にしなければいかんよ。中国は大事だからね」・・・
これは村山首相の口癖だった。村山氏は戦後50年の節目(1995年)に、自らの政治生命と引き換えにアジアの近隣諸国への侵略と植民地化を謝罪する談話を発出した。氏の最側近が述懐する。

参加者は主催者発表で1700人。=21日、官邸前 撮影:田中龍作=
村山元首相の死からわずか20日後に、国会で高市首相の物騒な答弁が飛び出した。「台湾海峡有事は存立危機事態である」と。
中国が台湾海峡に『戦艦』を出して日本の安全を脅かせば自衛隊は武力行使できる、という意味である。
村山談話を高く評価していた習近平主席は、頭に血が上るほどカチンと来たことだろう。

「最悪の事態になったら(父親との)つながりが壊れるようで怖い」。中国人を実父に持つ大学生は戦争に発展することを憂えた。=21日、官邸前 撮影:田中龍作=
21日夜、総理官邸前で高市発言の撤回を求めるデモがあった(主催:We want our future)。参加者は主催者発表で1700人。会場の歩道は勤め帰りの役人やサラリーマンがスムーズに行き来できないほど一杯になった。
「高市さんは言わなくてもいいことを言ってしまった。高市政権になって物凄い勢いで右傾化が進んでいる。貧しくなったし日本は落ちぶれた」。都内在住の女性は肩を落としながら話した。
高市首相の危険性を訴えるために、都内で1人スタンディングを始めたという女性の姿もあった。「高市首相は辞めさせるしかない。無知過ぎる」と憤った。

=21日、官邸前 撮影:田中龍作=
~終わり~
◇
田中龍作ジャーナルは読者のお力で維持運営されています。





