田中はなぜ戦地取材にこだわるのか―
「反グローバリズム」でいかにも平和が訪れるかのように吹聴する国会議員やブンカジンがいる。
現実は真逆だ。彼らが支持するトランプは一期目(2017年1月~21年1月)の際、歴代米国大統領の中で最も過酷な「対パレスチナ政策」をとった。いまイスラエルによるガザ侵攻の下地となっている。
プーチンは同盟国だったアルメニアのナゴルノカラバフ地域にロシア軍を派遣した。だが軍事力で勝るアゼルバイジャン軍に同地域を侵略され、住民は命からがら脱出する羽目となった。
一部の国会議員やブンカジンの顰(ひそみ)にならえば「プーチンは外交に失敗した」ことになる。
そうではない。軍事力で敗れただけだ。これが世界の冷厳な事実である。
彼らが唱える「観念的平和主義」は危険でさえある。
トランプやプーチンをめぐる上記の事実は、新聞テレビがほとんど報じていない。
一つひとつの地域を現場で見ていかないことには戦争の真相は見えてこない。もちろん平和を導く方策も。
~終わり~
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