
クリミア半島に電撃侵攻したロシア軍はすぐにウクライナ軍基地を陥れた。=2014年3月、クリミア半島 撮影:田中龍作=
いつ終わるのか見通しのつかない戦争が続く。
トランプの対イラン戦争は間もなく8カ月となる。プーチンのウクライナ侵略は12年を経過した。
2014年にロシア軍がクリミア半島に電撃侵攻した時から、戦争はシームレスで続いているのだ。田中はロシア軍の侵攻とほぼ同時にクリミア半島に入った。両軍兵士の消耗と両国住民の犠牲を思うと絶望したくなる。

首都キーウの市街地に塹壕を掘りロシア軍を迎え撃つ。「ロシア軍は一歩たりとも入れない」。=2022年3月、キーウ 撮影:田中龍作=
孫子は戦争を長引かせる将の愚かさを、言葉の限りを尽くして説く。
長引く戦争は国家財政を細らせ、民百姓を苦しめるだけだ、として。
長引く戦争は国家を破滅に導く恐れさえある。日本の先の戦争(1937年~1945年)を考えると分かりやすいだろう。
戦争ってそんな簡単に収拾できるのかよ? とお思いの方は少なくないことだろう。
一例を挙げよう。
戦争好きなイスラエルでさえ有能な将軍イツハク・ラビンが制服組のトップだった時は、わずか6日間で第3次中東戦争(1967年)を終結させている。
ラビンは「(奪った)土地をパレスチナに返還する」とまで言って、アラファトPLO議長との間で和平を結んだ。2国家共存を謳ったオスロ合意(1993年9月調印)である。
歴史にifは禁物だが、ラビンがユダヤ教右派の青年に暗殺(1995年11月)されなければ、今回のようなガザの悲劇はなかった。

鹵獲されたロシア軍戦車。=2022年5月、キーウ郊外 撮影:田中龍作=
話をトランプとプーチンに戻そう。2人とも軍の経験はない。軍人ではなくても賢明で民主的な政治家であれば、軍幹部の意見を聴き入れて泥沼に足を取られたりはしない。
ところが2人とも絵に描いたような独裁者である。プーチンは親露派をインストールしてウクライナを事実上の属国にするまで戦争をやめまい。
トランプはイランをどうするのか具体的な青写真のないまま戦争に突入した感がある。イラン側も面子にかけて簡単に譲るまい。
イラン戦争もウクライナ戦争も行く所まで行くのではないか、と田中は危惧している。
そうならないためには優秀な指導者を選ぶ他ない。やはり選挙が大事だ。
~終わり~
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