
ミサイルが落ちるような現場で日本マスコミの姿を見たことがない。=2024年、レバノン山岳地帯 撮影:田中龍作=
一流メディアの大御所がいみじくも指摘していた―
「NHKに限らず、まず日本のメディアは命がけの取材をやらない。労使で責任を押し付けあっている雰囲気さえある。日本が戦場となったら、現場報道を担うのはAP、ロイター、それともCNNなのだろうか?」と。
日本のマスコミ記者は戦地に来たとしても取材地への陸上侵攻の恐れがなくなってからだ。
ウクライナでこんなことがあった。ある社の記者は現地に着くなり、先達の田中に「シェルターはどこですか?」と聞いてきたのである。
田中はシェルターなんぞ使ったことがないので、返答に窮した。

イスラエル軍に爆撃された住宅街から遺体が発見された。フリーの日本人ジャーナリストを一人だけ見かけた。=2024年、レバノン・ベイルート郊外 撮影:田中龍作=
マスコミは社の規定により「空襲警報が発令されたらシェルターに入らなければならない」のだそうだ。
これでは戦場取材にならない。着弾音を聞き、飛来するドローンを見れば、どの辺りが狙われているのかが分かる。
ミサイルが着弾し破壊される建物から、ガザ住民は悲鳴を上げながら脱出してくる。恐怖におののく住民を目のあたりした時、田中はイスラエルへの怒りが突き上げてくるのを抑えることができなかった。
住民を避難させるため国連が斡旋して時限停戦を設定する。前線で取材していれば、どちらの軍が停戦を破っているのかが分かる。

各国のジャーナリストたちはイスラエル軍が包囲する公立病院近くで待機しながら取材チャンスを待った。日本人記者の姿を見ることは2万%ない。=2023年、西岸の最激戦地ジェニン 撮影:田中龍作=
日本が戦闘に巻き込まれたら報道はどうなるだろうか。平時でさえ大本営発表なのだから、戦時はさらに報道管制されるままになるだろう。
政府にとって都合の悪いことは知らされなくなる。先の大戦を見れば火を見るより明らかだ。
高市総務相(当時)の「停波恫喝」にひれ伏したテレビ局にまともな報道を期待する方がヤボというものだ。
国民はどこまで危機が迫っているのかさえ知らされなくなる。
フリーランスが頑張る他ない。戦場で死ねたら本望だと思っている。
~終わり~
◇
戦争ができる国になれば、日本はいつ戦争を仕掛けられても不思議はありません。
ジャーナリストは一早く戦争の匂いを嗅ぎつけなければならないのですが、戦場取材には多額の交通費を必要とします。
フリージャーナリストが個人で賄いきれるものではありません。ご支援何とぞ御願い申し上げます。
【過酷な取材を支えて下さる篤志家様はいらっしゃいませんでしょうか】

















