
独立の父シモン・ボリバルの立像に落書き。「ヤンキー(米軍)基地はコロンビアから出て行け」。=10日、ボゴタ市内 撮影:田中龍作=
米軍機が昨日10日、カラカスに降り立った。ベネズエラ軍のラカロタ空軍基地だ。米国支配の始まりを告げるようだった。
ベネズエラ軍はロシア軍との関わりが深かった。社会主義者のチャベスとマドゥロの政権が続いていたのだから当然と言えよう。
ところがトランプの軍事侵攻によりロシアが排除されることになったのである。石油利権をめぐっては中国も追放されそうだ。トランプの西半球支配は現実味を帯びる。

米軍機が到着したベネズエラ空軍ラカロタ基地。ベネズエラ軍の兵器の多くはロシア製。ロシアが権益を手放すだろうか。=2019年、カラカス市内 撮影:田中龍作=
シモン・ボリバルがベネズエラと共に独立させたコロンビアは、トランプの砲艦外交に揺れる。
ペドロ大統領はトランプに向かって勇ましいセリフを叫んでいたが、軍事侵攻が現実味を帯びてくると、米国に対して外交解決を求めるようになった。
9日に官製の反米デモがあったが、その数時間前にペドロ大統領はトランプと電話会談していた。2月の第1週に訪米し、トランプと会談する予定だ。
一見アメリカ寄りになったとはいえ独立の英雄であるシモン・ボリバルの立像には黒のスプレーでしっかりと落書きが吹付けられていた(写真上段)。
「ヤンキー(米軍)基地はコロンビアから出て行け」と。
左翼ゲリラ出身でコカインと分かち難い関係にあるペドロ大統領の根性が変わるはずはない。
ベネズエラも頭がすげ変わっただけで権力構成は以前と変わらない。
この先も南米情勢は二転三転しそうだ。

コロンビア軍兵士。=10日、ボゴタ市内 撮影:田中龍作=
~終わり~
◇
田中龍作は大赤字を覚悟で南米取材を敢行しました。トランプの乱行により世界秩序が変われば、日本も巻き込まれるからです。
現場を見ていない評論では、実際に起きていることは分かりません。田中龍作に激動の世界情勢を伝えさせて下さい。

















