前々日までの案内では3日午前8時となっていたが、30分繰り上げられ、7時30分からとなった。場所も直前まで伏せられた・・・スガ首相と番記者たちの朝食懇談会のことである。
いじましいまでのコソコソぶりだ。そうまでして会いたい相思相愛の仲なのか。
朝食会の場所は原宿のパンケーキ店だった。ハワイに本店があり日本全国に展開する有名店のようだ。
スガ氏の好物パンケーキの店でオフレコ懇。誰のアイデアなのだろうか。「パンケーキおじさん」として人気を得ようとする戦術か。
別に何を食べようと構わないが、マスコミの記者たちはジャーナリストとして聞くべきことを菅首相から聞いたのだろうか。
菅首相が学術会議の人事に介入した事件でSNSは大荒れだ。新聞もいちおう一面で扱っている。
「あの6人を外したのは、ちょっと手荒過ぎたんじゃないんですか?」「首相の拒否権はいつからできたんですか?」・・・くらいは質問したのだろうか。
新聞テレビがまともに権力を追及していたら安倍政権は7年8ヵ月も続かなかっただろう。マスコミが今の調子だと菅政権も長期に渡って続くのだろうか。
「同じ日本の言論人か?」と思うことが起きている。著述家の菅野完氏が、菅首相による学術会議への人事介入に抗議して、官邸前で2日午後7時からハンストに入っているのだ。
首相官邸前の場所を厳密にいうと、国会記者会館前である。
3日午後に行われた「学術会議人事に反対するデモ」にはマスコミが取材に来た。だが傍らで座り込む菅野氏には目もくれなかったようだ。
国有地に家賃も払わずに入居する記者たちは、菅野氏が ひもじい腹を 抱えている時、菅野氏の抗議相手と共にパンケーキを食べていた。
報道の自由を奪いつつある首相は、今度は学問の自由に手を突っ込んだのだ。
「言論人と学者がちゃんと戦い始めるまで、座り込みを続ける」と菅野氏は語る。
言論人が独裁者とパンケーキを食べているうちは、菅野氏はハンストを永遠に続けなくてはならない。
~終わり~