» パレスチナ(ガザ・西岸)

【ガザ発】 生死分ける6㎞ たどり着いても避難所は満杯

 取材車はイスラエルと国境を接するガザ北部の町、ベイトラフィーヤを走っていた―  「キーン」。金属音と共に頭のすぐ上をハマスのロケット弾が、イスラエルの方向に飛んで行った。  それから3分も経たないうちに「ドーン」「ドー …
続きを読む»

泣きじゃくりながら避難を急ぐ少女。空爆の音におびえながら我が家を後にする。=21日午前11時頃(日本時間:同日午後5時頃)、ベイトラフィーヤ 写真:筆者=

【ガザ発】 「イスラエルはなぜ私たちの子供を殺すのか」

 ガザ市中心部にある地域最大の救急病院、アル・シファ・ホスピタル――  病院玄関にはイスラエル軍の陸上侵攻により死傷した住民が、救急車で続々と搬送されて来る。犠牲者の中心は逃げ遅れた子供や年寄りだ。  すでに息を引き取っ …
続きを読む»

少女は血まみれで瞳孔が開き、頭からは脳しょうが飛び出していた。即死だったのだろう。=20日12時頃(日本時間:同日午後6時頃)、ガザ市 写真:筆者=

【ガザ発】 囚われの地、囚われの人々

 いつものように帰郷したら出られなくなってしまった。「囚われの地ガザ」を象徴するような悲劇が今、起きている。  ガザ‐エジプト国境のラファ検問所で うなだれた まま しゃがみ込んでいる老人がいた。アリ・フセインさん(70 …
続きを読む»

泣き叫ぶエジプト人女性。彼女はパレスチナ国籍を持つ2人の子供と共にガザを訪問していた。子供はエジプトへの帰国を許されなかった。=19日、ラファ国境検問所 写真:筆者=

【ガザ発】 イスラエル利する西側メディア報道

 ガザ東部国境の町アル・シジャーイヤを19日、訪ねた。前日、内外のメディアが「イスラエル軍の地上侵攻」を報じていたからだ。  アル・シジャーイヤ(写真下段)はイスラエルとの国境線が目視できるほどの近さだ。町はゴーストタウ …
続きを読む»

退避する家族。母親はイスラエルの爆撃に憤っていた。=18日、ベイト・ラフィーヤ

【ガザ発】 田中にも爆撃予告 イスラエル軍「ホテルから出て行け」

   17日夜9時頃(日本時間18日午前3時頃)だろうか、イスラエル海軍が猛り狂ったように艦砲射撃を始めた。  ネット環境の良いホテルの1階ロビーでは、フランスのテレビクルーたちがPCに向かっていた。筆者もその中にいた。 …
続きを読む»

防弾チョッキを着用するフランスのテレビクルー。=18日、ガザ市内 写真:筆者=

【ガザ発】 強大な殺傷力 「悪魔の兵器」 イスラエル軍が使用か

 ガザ市中心部のアル・シファ病院には、イスラエル軍の空爆で負傷した人が、毎日50人(平均)運び込まれてくる。病院で息を引き取った負傷者は空爆開始から56人になった。(病院事務局による)  病院の玄関前には大勢のメディアが …
続きを読む»

イスラエル軍の爆撃を受けアル・シファ病院に運び込まれた負傷者。手前がギルバート医師。=16日、ガザ市内 写真:筆者=

【ガザ発】イスラエル、空爆本格再開 逃げ惑うパレスチナの民

 エジプトが仲介したハマスとイスラエルの停戦協議が15日午後(日本時間同日夜)、不調に終わると、イスラエルの攻撃対象となっている地区からは避難民が相次いだ。  ガザ最北端の街ベイト・ラフィーヤ地区。イスラエルとの境界にあ …
続きを読む»

家財道具と共に「オートバイ荷車」に乗り込む一家。=15日午後4時頃(日本時間午後10時頃)、ベイト・ラフィーヤ地区 写真:筆者=

【ガザ発】 一瞬にして19人の命は奪われた

 鼓膜を突き破るような金属音が突然、耳元で響いた。子どもたちは拍手でたたえる。ハマスのロケット弾がイスラエルに向けて飛んだのである。  青い煙が立ち込めていた。発射基地があるのだ。通訳を務めてくれている友人に「テーク・フ …
続きを読む»

少女はガレキの上を裸足で歩いていた。裸足の子供は珍しくない。=14日、ガザ市ザイトゥーン地区 写真:筆者=

【ガザ発】 イスラエル軍 「住民はここを立ち去りなさい」

 ガザ市西部海岸沿いのアスガニーア地区。ここにイスラエル軍が12日正午頃、空からリーフレットを撒いた。  「住民たちよ、ここを立ち去りなさい。危険だから」とアラビア語で書かれていた。人口約3千人のうち70%は避難した。3 …
続きを読む»

イスラエル軍の空爆により破壊されたビル。スーパーマーケットとアパートだった。=13日、ガザ市中心部 写真:筆者=

娘3人を殺害されたガザの医師 「憎しみを越えて」  

 2009年、イスラエル軍の軍事侵攻で娘3人を失ったガザの医師がきょう、日本外国特派員協会で会見を開き、「憎しみを乗り越えよう」と非戦を訴えた。  会見したのはパレスチナ・ガザ地区で初めて医師免許を取得したイゼルディン・ …
続きを読む»

イゼルディン・アブエライシュ医師。イスラエル軍の爆撃で死亡した3人の娘に話が及ぶと涙を抑えきれなくなった。=19日、日本外国特派員協会 写真:筆者=