小中学校がきょう22日から夏休みに入った。裕福でない家の子どもにとって食事らしい食事である給食は、9月の声を聞くまでなくなる。
物価高に加えてロシアのウクライナ侵攻による世界的食料難が食費の高騰に拍車をかける。炊き出しや食料配布に並ぶ人々は増える一方だ。
NPO法人TENOHASIが毎月第2・4土曜日に行う食料配布。会場の東池袋公園は配布開始時刻である夕方6時を待たず食料を求める人々で一杯になった。
一番乗りは75歳の男性だ。午後3時に来たという。年金生活者である。
中高年の姿が目立つが27歳の男性もいた。1年前に勤めていたメーカーをリストラになった。
都内の公園などで行われる炊き出しと食料配布を小まめに回って食いつないでいるという。
主催者が用意していた弁当580食は、20分で残り8食となり、30分で完全にはけた。
終身雇用が壊れ、簡単に解雇される。パワハラが横行する。
体と精神をきしませながら定年まで働いても年金だけでは暮らしてゆけない。
別の食料配布団体で聞いた話だが、寄付疲れで提供する食料も少なくなってきたそうだ。
経団連最優先の政治がこのまま続けば、上級国民以外はまともに食べてゆけなくなる。
善意の人々に余裕がなくなれば炊き出しや食料配布は成立しなくなる。餓死者が巷に溢れることも絵空事ではなくなりそうだ。
~終わり~
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