「戦時中はねえ。学校の校庭がイモ畑になってたんだよ」。
田中が小学生の頃、担任の先生が話してくれた。クラス担任は、まだ若かったので軍隊経験はなかったが、隣のクラスの担任は軍隊帰りだった。
戦時中は、子供も大人もイモとスイトンで飢えを凌いでいた。
学校給食で昆虫を食べさせる・・・当時の担任の先生が聞いたら驚き、嘆くだろう。コオロギ給食をすでに試験的ではあるが実施した学校もある。
給食は貧困家庭の児童にとっては唯一の栄養源である。そこに昆虫をあてるのである。
コオロギの体の組成が甲殻類に似ているため人によってはアレルギーを起こすとの指摘があるにもかかわらず、だ。
敗戦から78年経った今の政府は、基本的人権など屁とも思っていなかった大日本帝国よりも子どもを大事にしていないようだ。少なくとも食においては。
子どもを粗末にする国に未来はない。
~終わり~
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