2011年に起きた福島原発事故で、国と東京電力の責任を認めた仙台高裁判決の上訴は断念して‥・原告弁護団が、きょう7日、東電本社、原子力規制庁、内閣府に申し入れをした。
原告弁護団は申し入れのあと、衆議院第2会館前で集会を持った。同会館は首相官邸沿いに建つ。
最寄り駅である東京メトロ「国会議事堂前」駅で降り、国会記者会館出口に出た場合(これが普通)、交差点の横断歩道を官邸側に渡るのが、衆院会館に行く最短距離となる。(国会議事堂側に渡る信号が赤だった場合)
衆院第2会館前の集会に参加しようとする男性(70代)がこの横断歩道を渡ろうとしたところ、制服警察官たちに囲まれた。
警察官たちは「ここは通れません」「向こうから行って下さい」というだけで理由を説明しない。
地方から出てきた男性には何のことだか分からない。天下の公道であるのに、なぜ通行できないのか。
記者クラブ員と官邸に出入りする上級国民などは大手を振って渡れるが、一般の人はおいそれとはいかない。
フリーランスでも総理の記者会見出席などという特別な理由があれば、晴れて横断できる。それ以外、フリーランス記者にはご法度だ。もちろん田中は横断できない。
民主党の鳩山政権時(2009年9月~2010年6月)は、田中でも渡れた。写真が残っている。
官邸の玄関で阻止されたが、少なくとも官邸側に渡れたのだ。
いつから厳しくなったのか。自民党が政権に復帰した2012年末にはすでに厳しくなっていたことは確かだ。
「表現の自由」「学問、思想、信条の自由」と「移動の自由」は、いずれも日本国憲法で保障されている。
民主党とりわけ鳩山政権時と比較した場合、自民党政権がいとも簡単に憲法を踏みにじっていることは、火を見るより明らかだ。官邸前の横断報道から、それが見える。
~終わり~