
いつものことではあるがトルコ国旗を振る若者の姿が目立った。=22日、イスタンブール市役所前 撮影:田中龍作=
エルドアン大統領の抗議集会に参加する市民は21時を過ぎて集会終了前になっても、川のように会場に流れ込んでいった。
イスタンブール市役所前の道路は20時頃には、参加者でぎゅうぎゅう詰めになった。歩くのに苦労する。これほどの「人口」と「人口密度」はソウルであった朴槿恵大統領退陣要求デモ(2016年)以来だ。あの時は100万超の参加者だった。
前回(2013年)の反政府デモは、エルドアン政権の政治腐敗に怒った市民が立ち上がった。

人の海は息もできないほどの人口密度だった。=22日、イスタンブール市役所前 撮影:田中龍作=
今回は野党陣営が100人余りも逮捕拘束されたのである。普通のオバサンがX(旧ツイッター)にエルドアン批判を投稿しただけで逮捕されたりしている。野党側、市民側が攻撃されているのだ。
若者たちがシュプレヒコールを上げながらジャンプしている。「何と言ってるのか」と聞いたら、20代の女性は「あなたがエルドアンを嫌いだったらジャンプして踏み潰しましょう」と答えた。
今、エルドアン政権を倒さなかったら、今度は自分たちが潰される。参加者たちはそんな危機感で一杯だ。

「私たちはクリーンだ」。長期独裁で腐敗したエルドアン政権への強烈な当てつけである。=22日、イスタンブール市役所前 撮影:田中龍作=
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借金に借金を重ねての取材行です。田中は隅田川に身投げすることも覚悟のうえです。
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