恒例となった感さえある小川淳也の青空対話集会。最終日となったきょう29日、会場の有楽町駅前には、平日の日中であるにもかかわらず、大勢の聴衆が集まった。動員ではない。
小川は手短に演説を済ませると、聴衆からの発言を受け付けた。
トップバッターは「自分は30代」という男性だった。少し長くなるが男性の発言内容を記す―
「民主党政権が登場した時(2009年)、これから何かが変わるのではないかと期待したが、政治に捨てられた。政治に裏切られた。
震災、コロナショックなど歴史的な事件が起きるたびに政治の救いに期待を託していたが、願いは届かなかった。
いま庶民に手を差し伸べてくれる強力な野党を作る必要がある。自民党から俺たちの政治を取り戻して下さい」。
男性は嗚咽しながら訴えた。
小川も目に涙をためながら応じた―
「私たちの手で、庶民の間から根を生やすように生まれてきた政治を、私たちの物として作り直して行く以外に選択肢はありません」。
小川のモットーは「対話こそが政治の原点」だ。「対話の中からしか新たな可能性はない」と言いきる。
対話集会の開催時間内で発言できなかった人たちに対して、小川は集会後も個別に話を聞く。長蛇の列ができるほどだ。
小川は「我々の仲間が全国津々浦々で対話を繰り広げていく」と抱負を語った。
国民との対話がないところに裏切りと政治不信が生まれる。民主党(立憲の前身)がそうだった。
「消費税は増税しない」とマニフェストで国民に約束し、政権の座に就いた民主党は、約束を反故にして消費税を増税した。
国民との対話はなく政党間の合意だけで増税が決まったのである。
「低調な代表選」とマスコミは冷ややかだが、新しい政治文化が生まれる可能性がある。
対話による政治が根付けば、政治への信頼が生まれるはずだ。
(文中敬称略)
~終わり~