今のところ野党第一党である立憲民主党の代表選は、30日に投開票。間もなくに迫る。泉健太、逢坂誠二、小川淳也、西村智奈美。4陣営とも懸命の戦いを繰り広げている。
全国遊説の最後は25日、横浜で飾った。安倍スガ政治からの脱却、カジノ反対、衆院選挙の反省、社会の立て直し・・・4候補はノドも張り裂けんばかりにして訴えた。皆、真剣だ。
だが、心を揺さぶられない。共同通信とFNN産経の世論調査で政党支持率が維新に抜かれたのに、危機感らしきものは欠片も感じなかった。
政治家にとって最も怖いのは選挙だ。だが、この党を覆っているのは「連合がついているので何とかなるさ」のお気楽さだ。
桜木町駅前での街宣の後、会場を近くのホテルに移して候補者討論会が行われた。質疑応答で横浜の有権者から連合依存を厳しく問われた4候補は次のように答えた。要約。
小川候補:連合との関係は良好であるように努めている。選挙で連合に依存してはならない。
泉候補:我々は連合と労働政策で歩調を合わせて政策を提案してゆく。最初から(連合に)依存しちゃいけない。
西村候補:連合は私が落選中も政府で仕事をしている時(民主党政権下で厚労副大臣)も一貫して支援を続けてくれた。連合は重要なパートナー。
逢坂候補:私たちの党は働く皆さんの味方。連合との関係は大事。コミュニケーションをしっかり取ってゆく。
「選挙で依存してはならない」などとエクスキューズを付けながらも、皆、連合ベッタリだった。改めて驚いた。そして呆れ返った。
連合傘下でヌクヌクと暮らせる労働者は、全労働者の中でもほんの一握りに過ぎない。炊き出しや食料配布に非正規労働者が列を作る。貧困が深刻化しカップヌードルが高級食品の部類に入りそうなほどだ。
少数派のアッパーミドルによって支えられているのが立憲である。体質のコペルニクス的転換でもしない限り、党勢回復は望めないだろう。
~終わり~