ほんの一握りの上級国民とマスコミが開催に固執する東京オリンピック。21世紀日本の狂気に反対する常識人のデモが、きょう6日、JOC周辺であった。
最終盤に波乱が起きた。デモ隊のメンバーがJOC前の五輪モニュメントにブルーシートを掛けたのである。
幅約5メートル、高さ2メートル余りのモニュメントは瞬く間にシートで覆われた。
野宿者のテントに使われるブルーシートは、ホームレスの象徴でもある。新国立競技場を建設するにあたって、JSC(日本スポーツ振興センター)が野宿者を追い出した。
五輪開催は国民の8割が望んでいない。コロナ禍で貧困が蔓延し、多くの人々が食べて行けなくなっているこの国で、オリンピックなんてやっている場合じゃない。野宿者の背後には庶民がいるのだ。
デモ隊は五輪モニュメントをブルーシートで覆うことで、上記の問題を世に問うたのである。田中は心の中で快哉を叫んだ。
「オリンピックより命を守れ」
「オリンピックより暮らしを守れ」
「医者もナースも限界だ」
「ナースを奪うなオリンピック」
至極まっとうで五輪問題の核心を突いたデモ隊のシュプレヒコールが、神宮の森に響いた。
~終わり~
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