大深度地下工事に伴い調布市の地下に巨大空洞2ヵ所が見つかり、道路が陥没するなどのトラブルを引き起こした東京外環道。
もし仮に完成したとしても国土交通省が謳っているような交通渋滞の緩和は見込めないことが、ベテラントラック運転手の証言で分かった。
ドライバー歴20年の甲斐正康氏は、きょう28日、「国土交通省 東京外かく環状国道事務所」を訪れ、次の3点を要請した―
①東京外環道計画の中止
②大深度地下工事の廃止
③ 一人の住民たりとも漏れることのない補償
国土交通省はヤマダ副所長とクマクラ経理課長が対応した。(二人とも名刺を出さなかったためフルネームとその漢字は不明)
道路計画の中止を求める理由として、甲斐氏は「あの区間が完成したとしても渋滞は緩和されない。むしろ渋滞はひどくなる。運転手の仲間は皆そう言ってる」と説明した。
ヤマダ副所長は「関係部署に伝えます」と述べるにとどまった。
あの区間とは大泉JC(練馬区)-東名JC(世田谷区)間=16.2㎞だ。このルート上にある調布市の住宅地でトラブルは起きた。
甲斐氏によれば、この区間が供用されるようになると、首都高も一般道も混むようになる。
中央道と東名に接続する外環道に向けて車がなだれ込むからだ。仲間のトラック運転手たちも異口同音という。
効果を十分に吟味することなく遮二無二突き進む。典型的な公共工事である。
家が傾き沈下し不安におののく住民はたまったものではない。公共工事のために税金を払う国民もみじめである。
~終わり~
◇
『田中龍作ジャーナル』は納税者の立場から権力の驕慢を追及します。取材費は読者のご支援により賄われています。↓