
香港での国際選挙監視団に参加した伊勢崎賢治。=撮影:田中龍作=
世界の火薬庫・中東が火を噴いている。戦域はどこまで広がるのか見通せない。
庶民の生活苦は限界に達しているのに、この先ガソリン価格の高騰や軍事費負担増で、生活はさらに厳しくなりそうだ。
政治には期待できない。国会は「観念的タカ派」と「観念的ハト派」が意見を交わすだけの場所だからだ。
ところが、秋の臨時国会からは実のある議論が交わされそうだ。紛争の現場を知る伊勢崎賢治が国会議員となるからである。
来月3日公示、20日投票の参院選挙で、れいわ新選組が特定枠で伊勢崎を擁立する。2019年の参院選挙でれいわは特定枠で2人当選させており、現在の党勢であれば伊勢崎の当選は固い。
田中とはアフガン繋がりなので責任を持って言えるが、伊勢崎は紛争各派の武装解除、タリバンとの停戦交渉にあたってきた。
歴代米政権、とりわけ(第一次)トランプ政権のやり口をよく知る。
トランプ政権が自衛隊の出動を闇雲に迫ってきた際、伊勢崎は強力なストッパーとなるだろう。

武装解除にあたって最大の障害だったマスード派兵士。=カブール郊外 撮影:田中龍作=
伊勢崎が一貫して主張してきたのが日米地位協定の改善だ。
「地位協定が法的に対等でないのは日本だけ。他の国のように対等な関係を目指す。ディール(取引)だ。トランプはやりやすいかもしれない。
アメリカは駐留しているが自由がなくなる。横田空域は消滅する。
日米関係が対等になれば、沖縄の基地騒音は軽減され、汚染物質の垂れ流しもできなくなる。
トランプ政権はアメリカの本性剥き出しなので逆にやりやすい。トランプ政権のうちに対等な日米地位協定を目指す」。
トランプ政権が無理難題を突き付けてきても、諦めることはない。伊勢崎が強烈で論理的なノーを突き付けるからだ。《文中敬称略》
~終わり~
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戦争はアッという間に始まります。場所を選びません。日本が戦場になってもまったく不思議ではありません。
田中龍作に戦争報道を続けさせて下さい。圧倒的に資金が不足しています。