
田母神俊雄・立候補予定者。「原発と核武装は分けて考える」とかわした。=7日午後、衆院会館 写真:筆者=
お祭りの色彩が濃い東京都知事選挙にタレント性抜群の人物が立つ。「大東亜戦争は日本の侵略戦争ではなかった」との歴史認識を振りかざして世の批判を浴びた田母神俊雄・元航空幕僚長がきょう、国会内で記者会見を開き、都知事選への立候補を正式に表明した。
出馬理由は「東京に災害が起きた場合、自衛隊を活用する。それには軍に強い私がよい」と説明した。
石原慎太郎元都知事、「核武装論」の西村眞悟衆議員…記者会見には名だたる「軍国オジサン」たちが同席した。西村氏は田母神氏を米国のパウエル元統合参謀本部議長になぞらえ、「閣下」とまで持ちあげる始末だ。(田母神氏は統幕議長ではないのだが)。
筆者の質問に田母神閣下は「原発は安全性を確認した後、活用(再稼働)する」「歴史認識は選挙運動中も堂々と言う。封印したりはしない」とキッパリ。
さらには「東京オリンピックは“日本を取り戻す”いいチャンス」とぶち上げた。安倍首相が泣いて喜ぶフレーズのオンパレードだ。
石原前都知事は田母神氏の立候補を「特攻隊」と評した。体当たり先が都民の平穏な生活でないことを祈るのみだ。

石原前都知事は得意の中国批判を展開。「日本を守るためにも田母神さんが必要」と強調した。=写真:筆者=