【甘利ギワク】 UR「大臣も御存じのもの」 それでも口利き否定するマスコミ

中瀬弘実UR総務部長。問題の交渉について「大臣も御存知のもの」と証言した。=2日、衆院第4控室 撮影:筆者=

中瀬弘実UR総務部長。問題の交渉について「大臣も御存知のもの」と証言した。=2日、衆院第4控室 撮影:筆者=

 UR(都市再生機構)発注の道路建設をめぐる補償交渉で、甘利明TPP担当相(当時)の事務所が、建設業者の便宜を図っていたとされる疑惑 ―

 民主、維新両党による国交省とURへのヒアリングで2日、甘利大臣側の口利きを裏付ける証言が飛び出した。

 民主党の山井和則議員がURの中瀬弘実総務部長に「(甘利)大臣も認識したうえで秘書がこうして(S社やURと)交渉していると思っていたか?」と尋ねた。

 中瀬総務部長は「基本的には大臣も御存知のものなんだなと(思っていた)」と答えた。

 この証言により甘利前大臣は「秘書がやったこと」で済ませることができなくなった。

辞任会見の甘利大臣。UR総務部長の証言により秘書に責任をなすりつけることはできなくなった。=1月28日、内閣府 撮影:筆者=

辞任会見の甘利大臣。UR総務部長の証言により秘書に責任をなすりつけることはできなくなった。=1月28日、内閣府 撮影:筆者=

 中瀬総務部長はS社と甘利事務所とURの間の交渉の中心人物だった。甘利大臣の地元事務所(神奈川県大和市)に4度も足を運び、甘利事務所側とUR側の計12回にのぼる面会のうち6回にわたって出席している。

 交渉をよく知る中瀬総務部長の証言は重い。

 URは1日、マスコミに面会録の一部を公表した。昨年10月5日の記録は注目に値する。

 議員会館の甘利事務所を訪ねたUR職員に秘書がプレッシャーをかけた様子が分かる ―

 「少しイロを付けてでも地区外に出ていってもらう方が良いのではないか」「先方から話を受けてしまった以上は先方に何らか返さなければならない。ついては先方からの話を機構本社で聞いてもらうことは可能か」

 民営化の俎上にあるURにとって有力閣僚の秘書からのプレッシャーは重い。

 秘書は金品を受け取っている。UR総務部長の証言通りとすれば、交渉を知っていた甘利氏は、関与を否定できなくなる。「あっせん利得」成立の可能性が高い。

 それでも複数のテレビ局は1日夜から2日朝にかけて「URは甘利氏側の口利き否定」「UR、口利きなかったと結論」などと報じた。

URが公開した面談記録。有力閣僚の秘書から「イロを付けて」「話を聞いてくれ」と言われれば、URはそうせざるを得なくなる。


URが公開した面談記録。有力閣僚の秘書から「イロを付けて」「話を聞いてくれ」と言われれば、URはそうせざるを得なくなる。

 疑惑追及チームの中心メンバーである山井和則議員は、2日のヒアリングでURに「口利きはなかったと発表しているのか?」と問い質した。

 URは「あったともなかったとも言っていない」と回答した。

 1日午後、国交省で開かれたURの記者会見に出席した知人の記者によれば、記者団から「口利きはあったのか?」と問われた中瀬弘実総務部長は「よく分からない」と答えていたという。

 マスコミは甘利前大臣を庇っているかのように映る。

 民主、維新両党によるヒアリングは終わり、追及の場は国会に移った。

 マスコミは口利き疑惑の核心に触れるようなことは報道しないだろうから、インターネット中継で真相を知るしかない。

   ~終わり~

田中龍作の取材活動支援基金

個人の自由や権利が大きく制限され、選挙さえも行われなくなる「緊急事態条項」の発令が現実味を帯びてきました。戦前に戻らぬよう田中龍作に権力の監視を続けさせて下さい。

田中龍作

■郵便局から振込みの場合

口座:ゆうちょ銀行
記号/10180 番号/62056751

■郵便振替口座

口座記号番号/00170‐0‐306911

■銀行から振込みの場合

口座:ゆうちょ銀行
店名/ゼロイチハチ・0一八(「ゆうちょ銀行」→「支店名」を読み出して『セ』を打って下さい)
店番/018 預金種目/普通預金 口座番号/6205675 口座名/『田中龍作の取材活動支援基金』

■ご足労をおかけしない為に

ゆうちょ銀行間で口座引き落としができます。一度窓口でお手続きして頂ければ、ATMに並んで頂く手間が省けます。印鑑と通帳をお持ち下さい。
記号/10180 番号/62056751 口座名/タナカリュウサクノシュザイカツドウシエンキキン

連絡先
tanakaryusaku@gmail.com
twitter.com/tanakaryusaku

ジャーナリズム