イスラエル軍に殺害されたナスラッラ師は、ベイルート南部ダヒーヤの建物の地下に潜っていたとされる。
それでも居場所を特定して殺害するのがイスラエルだ。
ウエストバンクの最激戦地ジェニンで、それをあらためて思い知らされた。
イスラエル軍は礼拝所の地下に潜んでいたハマスとイスラム聖戦の戦闘員を対人ミサイルで屠った。
ミサイルは礼拝所の屋上から地下まで貫通したのである。まさにピンポイントだった。礼拝所地下に戦闘員がいることは内通情報がもたらす。
イスラエルは狙った敵を必ず仕留める。逃げ場はない。軍事技術とモサドの内通情報によるものだ。恐ろしいまでのコンビネーションである―
7月にはハマス最高幹部のイスマイル・ハニーヤ氏を、ヒズボラ幹部の宿泊施設にいたところをミサイル攻撃で暗殺。
古くは2004年、ハマスの精神的支柱ヤシン師が礼拝所から出て来たところを殺った。レーザーポインティングしたうえで対人ミサイルを放ったのだ。礼拝所から出てくるタイミングは内通者がモサドに知らせた。
体の不自由なヤシン師を乗せていた車イスの焦げた跡が、イスラエルの暗殺技術の精密さを物語っていた。
~終わり~
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