交渉中に「イラン先制攻撃」のトランプに会いに行く高市

米国大使館近くで、市民たちは「イスラエルと米国によるイラン攻撃反対」の声をあげた。=1日夕、虎ノ門 撮影:田中龍作=

トランプは想像を超絶したクレージーだった。「戦争は独裁者の胸三寸で始まる」。田中は常々言ってきたが、そんなレベルではなかった。

イランの核開発をめぐりジュネーブで交渉が続く最中、先制攻撃を掛けてしまったのだから。世界最大の権力者は人間界の切符を失った騙し屋なのである。

今月中旬、高市首相が訪米する予定だが、トランプへの戦争協力を手土産にすることが懸念される。

2015年9月に訪米した安倍晋三は、集団的自衛権の行使を可能にする安保法制の成立を持参したのである。

=1日夕、米大使館近く 撮影:田中龍作=

アメリカが仕掛けた湾岸戦争(1991年)の後始末で日本の自衛隊はペルシャ湾に派遣された実績がある。機雷除去作業だった。当然いつ機雷に触れるか分からない。自衛隊員は生きた心地がしなかったそうだ。

1991年のケースは停戦後だったが、停戦前に自衛隊がホルムズ海峡付近に出動すれば、イランにとって日本は交戦国となる。

パキスタンのカラチ、イラクのバグダッドで米国の領事館や大使館が群衆に襲われて武器を奪われた。

バーレーンやドバイなどの湾岸諸国には米軍基地以外の所にもイランのミサイルが着弾した。地域は混乱の極にある。

中東地域を地獄に叩き込んだネタニヤフ。トランプ以上に冷酷で狡猾である。=映画『ネタニヤフ調書』ポスターより=

アメリカに踊らされたイラン民衆はハメネイ師がイスラエルに屠られたことで歓喜の声をあげているようだ。アメリカの目論見通りレジームチェンジが出来たとしてもパーレビ国王の息子が帰ってくるだけなのだ。

秘密警察SAVAKを使って市民を震えあがらせたパーレビの息子である。

イラン革命(1979年)でイランを脱出する際、専用機のトイレが純金だったという逸話もあるパーレビの息子である。

英米は石油事業を国有化したモサデク政権が不都合になりクーデターで転覆させた。1953年のことだ。そこで復権させたのがパーレビ王朝なのである。

先月イラン国内で吹き荒れたデモで民衆はパーレビ(息子)の写真を掲げていた。アメリカは息子をインストールしようというのか。

私利私欲の塊であるトランプとネタニヤフが、イランの民を幸せにすることは、太陽が西から昇ってもない。

   ~終わり~
   
    ◇
「目が覚めたら戦争が始まっていた」を地で行く世界情勢になりました。日本が戦地になってもおかしくありません。

数々の戦場を踏んだ田中龍作は、戦争の臭いを一早く嗅ぎつけます。とはいえフリージャーナリスト個人の資力で紛争地域への取材費を賄いきれるものではありません。

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