行政から「入院できません、施設で看取って」と言われ、納体袋(遺体を入れる袋)提供の申し出まであった。
昨年5月、医療崩壊が起きていた札幌市で実際にあった話だ。札幌市の介護老人保健施設「茨戸アカシアハイツ」では、入所者92人がコロナに感染し、12人が入院できないまま亡くなった。行政による見殺しである。
医療崩壊が目前に迫る東京。それも小池都知事のお膝元である新宿で、市民たちが「命よりカネのオリンピックは中止」と訴えてデモ行進した。(主催:改憲・戦争阻止!大行進)
デモ隊の中に白衣の一団がいた。看護師や介護ヘルパーなどの医療従事者だ。
看護師は「札幌のアカシアハイツであったような事が東京でも起きる」と眉をひそめた。悲観的予想で言ったのではない。東京都が札幌市のようにコロナ感染者を見殺しにする日が訪れようとしているのだ。
都内の新規感染者が3千人を超えた28日、小池都知事が記者会見で身の毛もよだつ政策をぶちあげた―
「ひとり暮らしの方々などは、自宅もある種病床のような形でやっていただく事が病床の確保にもつながるし、その方の健康の維持にもつながる」
札幌のアカシアハイツの入所者は看護師に看取られたが、東京の独居者は誰からも看取られることなく、苦しみもがきながら死んでいくのである。それを知事が正当化したのだ。棄民である。税金を払う理由はなくなった。
「オリンピックに入ったら対応できない。オリンピックは絶対やめなきゃダメ」。医師や看護師が声をあげ、田中はそれを伝えてきた。
「対応できない」とは医療崩壊のことである。
政治は凄まじいまでの力で国民を殺しにかかっている。銃弾なき虐殺である。
~終わり~
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