非正規切りの労働者が銀座で座り込み

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「解雇撤回」を求めて非正規労働者の女性たちが、座り込んだ(銀座7丁目資生堂パーラー前で。写真=筆者撮影)

 資生堂・鎌倉工場の請負会社で働いていた非正規労働者が突然の解雇に抗議して23日、銀座で座り込みをした。

 非正規切りに遭ったのは22人の有期契約労働者。全員女性で長い人は8年、短い人でも3年間、資生堂鎌倉工場の化粧品製造ラインで働いていた。

 ユニオンによると当初の労働契約期間は09年1月1日から12月31日だった。ところが請負会社は4月上旬、就業時間の変更を理由に新しい労働条件通知書へのサインを求めた。通知書に記載されていた契約期間は09年4月1日から5月31日だった。

 契約期間の短縮を知らずにサインした労働者も少なくない。会社側は4月17日、「5月31日付けで解雇する」旨を通告した。

 23日、クリスマスの買い物客などで賑わう銀座中央通り。非正規切りに遭った彼女らは午前11時から「資生堂パーラー」前の舗道上で解雇の撤回を求めて座り込みを始めた。中央通りで歩行者天国が始まる1時間前である。

 銀座を管轄する築地警察署の署員がパトカーと共に駆けつけ緊迫した雰囲気になった。銀座は商店街の取り決めにより路上で演説やパフォーマンスはもとよりチラシ配りを行うことまで禁じられている。

 20人以上が集まり横断幕を張ってノボリを立て「解雇撤回」を求める演説を行えば、「東京都迷惑防止条例」などを適用できる。

 制服の警察官が「座り込みを解くよう」ユニオンのリーダーに求めた。「ここでの活動は民主党にも共産党にもお断りしてるんですよ」。やんわりとした口調だが、“言ったことは必ず聞いてもらいますよ”という警察特有の威厳が迸っていた。

 「これ以上続ければ違う所が対処しなければらならなくなる」として暗に機動隊の出動を仄めかせた。

 ユニオンのリーダーも「銀座で事を荒立てると不利になる」と判断した。歩行者天国が始まる午後0時、座り込みは解かれた。間一髪で強制排除は回避された。

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