「集団的自衛権の行使容認」で安倍政権に手を貸した公明党。同党本部前で戦争反対を訴える市民たちが25日夕、抗議の座り込みをしたところ警察にゴボウ抜きにされた。
平和の党を自称する公明党だが、与党のうまみを失いたくないため「集団的自衛権」で自民党と合意した。
平和な暮らしを求める国民はたまったものではない。戦争に反対する有志5人が公明党本部前で午後5時ごろから街宣を始めた。「平和の党の理念を守って下さい」と訴えた。党の考えを変えてもらうためだ。
しだいに参加者が増え6時頃から同じ場所で座り込みになった。警察が「公道なので一人占めにしてはいけない。(道路使用)許可はもらっていますか?」と退去を迫った。
一人の女性が「憲法で保証されている表現の自由の権利なので、排除は間違っている」と反論した。
警察は大人しくなり膠着状態が続いた。
援軍が駆けつけたが、公明党本部につながる道路の30メートルほど手前で、警察に阻まれた。援軍は20人ほどになり「戦争反対」のシュプレヒコールをあげた。
筆者は公明党本部前の座り込み現場から7~8メートル手前で警察に阻止された。リーダー格のベテラン警察官は「あなたにここにいてもらっては困る」と告げた。
筆者は「もっと近くから撮影させてほしい。撮影すれば立ち去るから」と交換条件を出した。何とか交換条件をのんでもらい、近くに寄り撮影した。
筆者は数カット撮ると公明党本部前を離れた。警察は間髪を入れなかった。筆者が離れるとすぐに座り込んでいた市民のゴボウ抜きを始めた。市民1人に対して警察官3人がかりだ。座り込みの10人はあっという間に排除された。
座り込み有志は、援軍が陣取る本部手前30メートルの場所前まで連れて行かれた。総勢で30人ほどになった。
「公明党は思い出せ、平和の理念を思い出せ」「解釈改憲ぜったい反対」…シュプレヒコールが梅雨の夜空に響いた。
公明党幹部は、自民案の「おそれ」を「明白な危険」に、「他国」を「わが国と密接な関係にある他国」に変えさせた、と豪語しているようだが、子供だましもいいところだ。自衛隊が戦闘地域に行くことには何ら変わりはない。
公明党の支持母体である創価学会の初代会長牧口常三郎は1943年、治安維持法・不敬罪で逮捕、投獄され翌年獄中死した。
公明党は牧口にどう顔向けするのだろうか。