「山本太郎です。よろしくお願いします」。35度を超す炎天下、候補者の写真と名前を刷り込んだウチワを配っているのは、ボランティアの選挙スタッフだ。「街頭演説の会場設営」「トラメガ、ノボリ、御立ち台など七つ道具の運搬」…彼らは流れる汗を拭おうともせず、まめまめしく動く。
大政党のように企業や労働組合からスタッフが派遣されているわけではない。
日当いくらで雇われているのでもない。山本太郎候補の選挙を支えているのは、皆、手弁当のボランティアたちだ。
その数1,000人超。この記事を書くため問い合わせた時(7月7日時点)は804人だったから、わずか2日間で200人以上増えたことになる。最年少は20才、最年長は91歳と年齢層も幅広い。老若男女を問わないとはこのことだ。
街頭演説会場には「ボランティア登録」のコーナーもできる。登録して、すぐにチラシ配りをしてくれる人もいるそうだ。
ボランティアたちの人間模様にも心ひかれる。Tシャツ販売担当の男性(45歳・世田谷区)は、稼業のビル管理を奥さんに任せて、山本候補の選挙に打ち込む。「市民の力で太郎さんを当選させたい」と目を輝かせた。
滋賀県から駆け付けた男性(48歳)は、友人宅などを泊り歩きながら最終日まで選挙を手伝う。「太郎さんの魅力で人を集めている。マスコミが伝えない太郎さんの発信力、成長ぶりを知りたくて来た」。男性は関西から遠路足を運んだ動機を語った。
政党まかせでは世の中は改善されない。4年前の夏、自民党から民主党に政権交代させたが、結果は惨憺たるものだった。政党に頼らず、市民の手で国会に送り出した議員が一人くらいいても良いではないか。