海外からの選手、大会関係者、メディアを泡で包み込み、下界と遮断するバブルが、すでに穴だらけであることは、世の共通認識となりつつある。
最大規模のバブルは、1万8千人収容の選手村だ。日刊ゲンダイによると、選手村では連日のように陽性者が見つかっている。
選手村で活動するボランティアの数は明らかにされていないが、目視しただけでも夥しい数である。1千人を超えるのではないだろうか。
ボランティアたちの多くは公共交通機関で移動する。選手村の最寄り駅は都営大江戸線の「勝どき」だ。
ブルーのユニフォームに身を固めたボランティアたちが、途切れることなく駅に吸い込まれていく。
世界の変異株が一堂に会する選手村から、都営大江戸線に乗り、ウイルスを東京中に運び出すのである。その後、ウイルスは東京から地方に拡散される。
選手が陽性者でなくても、ウイルスの保有者であるケースは珍しくない。そのウイルスをボランティアが下界に拡散させることになる。悲劇である。
ボランティアを責めるわけでは決してない。彼らこそ最大の犠牲者である。
~終わり~
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