ウガンダの選手団以外にも、フランス、スリランカ、ガーナ、エジプト人の五輪関係者計4人が、新型コロナウイルスに感染していた。いわゆる陽性である。
このこと自体ゆゆしき問題なのだが、看過しがたいのは、当局の発表が13日~4ヵ月以上も遅れたことだ。
28日の対政府ヒアリングで野党議員が追及した。
黒岩宇洋議員(立憲)が「今後、陽性者が出た時に発表しないこともあるのか?黙ってオリンピックを終えてしまうことがあるのか?」と質問した。
内閣官房オリパラ事務局は「大会組織委員会に確認したところ現在確認中」と答えた。
黒岩議員が「水際対策を総理が促しても効果を発揮しているのか分からない、ではないか?」と畳み掛けた。
官僚たちは答えきれず沈黙が続いた。川内博史議員(立憲)が引き取って「これは検疫(厚労省)が発表すると言えば発表できるのではないか?」と質した。
厚労省が「(内閣官房の)オリパラ事務局で整理してもらう」とかわすと、オリパラ事務局はお役所答弁で逃げた―
「一義的には大会主催者の責任において発表されてきた。東京大会に関しては組織委になる。国と連携しながら考えていきたい」。
何事も秘密主義で記者の質問さえ遮るような組織委が、迅速に透明に発表するとは考えにくい。
発表がないことも恐怖だが、陽性者が空港を出た後で、もっと恐ろしいことが起きそうだ。
「五輪選手や関係者で、陽性と判定された場合でも、選手村や五輪宿泊施設に入るのか?」とする野党側の質問に、オリパラ事務局は「調整中。しっかり検討を進めて行く」と答えたのである。
黒岩議員が「陽性者をバブルの中に入れるということを排除しないのか?」と追及すると、オリパラ事務局は「私どもとしてはそこまで聞いていない。関係者間の調整が行われている」と答え、否定しなかった。
プレイブックによると、IOC関係者や選手はコンビニや個室レストランに行ける。
陽性者が選手村から個室レストラン、コンビニに行くということだ。ウィルス撒き散らしである。
※注
「田中龍作が危機感を煽っている」とお思いの方は、野党合同ヒアリングのYouTubeを御覧頂きたい。
https://cdp-japan.jp/news/20210625_1671
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