天皇家の内実知る人物が証言「陛下との擦り合わせはあった」 五輪と感染拡大

五輪はすべての法律や規則に優先する。天皇制という日本の権威をも凌ごうとしている。=JOC前 撮影:田中龍作=

 西村泰彦宮内庁長官が「国民の間に不安の声があるなかで、ご自身が名誉総裁をお務めになるオリンピック・パラリンピックの開催が感染拡大につながらないか、ご懸念されている、ご心配であると拝察しています」(24日・定例記者会見)と述べた―

 国民皆殺しに向けて暴走する菅政権を、天皇陛下が戒めたのか・・・人々の関心は高く、宮内庁長官の発言があった夜に、ツイッターのトレンド入りするほどの反響を呼んだ。

 真相はどうなのか。天皇家の内実を知る立場にある人物に聞いた(太字部分)―

 天皇陛下とのすり合わせもなく、宮内庁長官がポロっと言うはずがない。

 もし陛下の了解を得ることもなく記者会見で話したりすれば切腹ものだ。

 陛下が五輪で感染が拡大する懸念があると思っていることは間違いない。国民を大切にするという教育を受けているので。

 象徴天皇制という憲法上の問題があるので「五輪開催を止めろ」などという政治的発言ができない。そこを宮内庁長官が汲み取ったのだろう。(天皇家関係者の話ここまで)

安倍首相(当時)は政治権力と権威を一体化しようとした。漢字が読めない独裁者の奸計を、上皇はいち早く見抜いていた。=2017年、秋葉原 撮影:取材班=

 スガ首相は22日、皇居を訪れて天皇陛下に内奏した。IOC、政府、東京都との5者会談を受けて五輪開催とコロナ対策について説明したものと見られる。

 宮内庁長官の「拝察発言」が出たのはその2日後だ。天皇陛下が菅首相の五輪強行開催に懸念を示したのだろう。

 天皇陛下がまだ皇太子だった頃、田中は京都御所の侍従を花街に“軟禁”して、皇太子の素顔を聞いたことがある。実にリアルだった。本人に近ければ近いほど真実に迫る。

 先の戦争では昭和天皇の聖断がなければ、本土決戦に突入していた。

 かりに天皇陛下が捨て身で「五輪は中止すべし」と言ったとしても、菅政権は開催を強行するだろう。

 すでに焼け野が原になっているのに本土決戦に持ち込もうとした昭和の軍部を上回る狂気だ。

  ~終わり~

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