先の戦争にも勝る為政者の狂気のなかで、とび抜けて恐ろしいのが、小中高校生のオリパラ観戦だ。
「子どもの命を危険にさらしてはいけない」。元学校教師たちが、きょう23日、東京都教育庁を訪れ、「小中高校生たちのオリ・パラ観戦を中止するよう」「五輪洗脳教育を止めるよう」求めた。
元高校教師の渡部秀清さんが、都教育庁総務部の徳田哲吉課長に要請文を手渡した。都教育庁は要請文を廊下で受け取った。一行を部屋には通さなかったのである。
下町の元小学校教師は「居ても立ってもいられなかった。現役の先生は来られないので、私たちが来た」と話す。
元教師たちが都教育庁に要請行動をかけたのには訳がある―
五輪組織委が全国の学校に割り振った「学校連携観戦チケット」は128万枚(オリ・パラ合わせて)の予約となった。
だが「子供を危険な目に遭わせてもよいのか」と批判を浴び、組織委は都道府県の教育委員会を通じてキャンセルを受け付けるとした。キャンセルは相次いだ。
ところが東京都はキャンセルの受け付けを隠していたのだ。
観客動員に狂奔する菅政権は、1人でも多くの観客を入れたい。小中高生を観客の上限1万人とは別枠にしたのも頷ける。
教育界が軍の皇国教育に加担した戦前戦中と同様の構図があった。
折しもオリンピックの強行開催まで、ちょうど1ヵ月となった今日、五輪に反対するデモがあった。
集合場所は都教委が入る東京都庁の玄関前だ。要請文を手渡したばかりの渡部さんの姿もあった。
「先の戦争では学徒動員があった。今度は学童動員だ。しかも(上限1万人とは)別枠でやろうとしている。これは特攻隊だ」。渡部さんは菅政権とそれに加担する都教委を厳しく批判した。
デモには海外のメディアが大勢詰めかけた。「五輪反対デモ」としては、これまでで最多ではないだろうか。
カルト専門メディアの「やや日刊カルト新聞」は、藤倉善郎総裁、御自らが取材に訪れていた。総裁は「東京五輪はカルトによるバイオテロ」「バッハ(IOC会長)は麻原彰晃」と切って捨てた。
~終わり~
◇
『田中龍作ジャーナル』は新聞テレビが報道しない、報道できない出来事を伝えます。
コロナの波を受け運営が苦しくなっております。買い物のおつりの1円からでも寄せて頂けると助かります。↓