オール沖縄候補の圧勝と自公候補の惨敗に終わった県知事選挙よりも、さらに衝撃的な光景が県都那覇で展開された。
きょう17日、自公維が推すオナガ政俊候補の応援に公明党沖縄方面本部長の遠山清彦幹事長代理が入った。公明党大幹部の一人である。遠山本部長は那覇市内の4ヵ所で街頭演説をした。「小禄のイオン前」「(国際通りと交わる)むつみ橋交差点」「水道局前」「安謝交差点」の4ヵ所である。
田中は4ヵ所とも現場にベッタリ張り付いて取材した。4ヵ所とも聴衆はゼロ人だった。足を止める人もいない。公明党大幹部が訪れ、演説しているのにもかかわらずだ。
理由は簡単である。創価学会が選挙から手を引いているからだ。10月11日付の拙ジャーナルで詳述しているので御一読頂きたい。
田中は公明党の元幹部に携帯電話で事態を報せた。元幹部は「え!そんなことあるのか?」と驚き、「選挙になっていないなあ」と呆れた。
自民党本部は那覇市長選挙を捨てたようだ。安倍官邸はきょう、沖縄県による辺野古の埋立て承認撤回に対抗する法的措置を取った。沖縄県が発した承認撤回の効力を失わせるための行政不服審査を国土交通省に請求したのである。21日にある那覇市長選挙の投票まであと5日待てばよいものを、急いだのだ。
辺野古埋立てに反対する39万6千人の民意を踏みにじったのだから、自民党のオナガ政俊候補はますます不人気となるだろう。学会員の反発もさらに強まる。
オール沖縄の城間みきこ候補の街頭演説は、自公候補とは真逆の光景だった。この日の夕方、県庁前であった街頭演説には1千人を超す聴衆が集まった。人数もさることながら熱気にも驚く。参加者の一人に「凄いですね」と水を向けると、「政府が辺野古にあんなこと(行政不服審査請求)するからよ」と足を運んだ理由を話してくれた。
那覇市長選挙は県知事選同様、明らかに安倍政権と沖縄の戦いとなってきた。市が国を打ち負かせば、安倍暴政に対する防波堤がもう一つできる。
~終わり~