レバノンでディープな取材をするということ

アマル・ハリーリ記者。本人X(ツイート)より。

レバノン南部で22日、アル・アクバル新聞社の女性記者アマル・ハリーリさんが、イスラエル軍の爆撃で、殺害された。イスラエル軍がアマルさんに警告を送っていた携帯電話のメッセージも確認されており、誤爆でないことは確かだ。

アル・アクバル社は親ヒズボラのメディアと言われている。アマルさんがヒズボラの構成員だったというコメントは、イスラエルからまだ発出されていない。(日本時間23日19時現在)

先月28日には、レバノン山岳地帯のハイウェイでジャーナリスト3人が、イスラエル軍のドローン攻撃で殺害されている。

3人は親ヒズボラのマヤディーンTVとマナールTVに所属していた。イスラエル軍はこのうちの一人、アリ・ショワイブ記者(マナールTV)について「ヒズボラのラトゥワン部隊に所属する情報工作員だった」と発表している。だが残る2人については明らかにしていない。

2人はアリ・ショワイブ記者と同じ取材車に乗っていて巻き添えを喰らったという見方もできる。親ヒズボラのTV局所属であれば、全員ヒズボラというわけではないのだ。


同僚をイスラエル軍に殺害された親ヒズボラTV局記者。=3月28日、レバノン山岳地帯ジャジン 撮影:田中龍作=

親ヒズボラあるいはヒズボラのジャーナリストでなければディープなエリアは取材できない。

日本人はじめ外国のジャーナリストが、イスラエルの猛攻撃に遭う南部を取材しようとすれば、ヒズボラの案内が要る。それはイスラエル軍にヒットされるリスクと背中合わせとなるということだ。

ただし、ディープな取材ができないのであれば、イスラエル軍に殺された方がマシだ、と田中は思っている。

実際、前回のガザ戦争(2014年)はそのつもりで取材を続けた。

ヒューマンな写真が撮れなかった今回の取材を思うと、忸怩たるものがある。

~終わり~

       ◇
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