
チェルノブイリ原発4号機。ひび割れや大小の隙間ができ石棺の劣化が進んでいた。=2012年、ウクライナ 撮影:田中龍作=
チェルノブイリ(チョルノービリ)原発事故から40年が経った・・・と日本の新聞やNHKは報道する。
だが原発の危険性には触れない。経営が苦しいマスコミにとって、いずれ本格再開されるであろう電力会社の広告、スポンサー収入をあて込んでいるからだ。
人類史上最悪といわれる過酷事故を起こしたチェルノブイリ原発6号機の石棺(写真上段)は、モクモクと湧き出る放射能の影響で腐食が激しくなったため、事故から40年目(2016年)にステンレス鋼のカバー(写真中段)で覆われた。
ステンレス鋼のカバーとて放射能で腐食するため数十年後には、取り換えなくてはならない。
現地を取材した作家の浅田次郎さんは「灰色のマトリョーシカ」と名付けた。

史上最悪の事故を起こしたチェルノブイリ原発4号機。放射能洩れを防ぐためステンレス鋼のドームがかぶさっていた。人類の愚かさを覆い隠すように。=2022年、チェルノブイリ市 撮影:田中龍作=
さらに怖いのが人体への影響である。原発事故当時生まれてもない、宿されてもいない子どもが、母親の胎内で被曝しているのだ。胎内濃縮されるので重度の被曝となる。
被曝は世代が進むほど重度化することになる。
田中はウクライナの子どもたちが治療を続けるキーウの病院を訪ねたことがある。重度被曝の子どもはキーウに送られてきて入院治療する。
ある男の子の言葉が忘れられない。
「サッカーがしたい。でも、あんまり運動はできない」。

ホットスポットのナロジチ地区から治療にきている親子。地方病院で重病と判断された患者はキーウに来る。「サッカーがしたい。でも、あんまり運動はできない」、兄弟は寂しそうに話してくれた。=2012年、キーウ・医療放射線研究所 撮影:取材班=
~終わり~
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新聞テレビと違って、田中龍作ジャーナルは権力や大企業に阿る必要がありません。原発も高市政権も遠慮なく批判します。





