都民を熱中症に追い込む朝日、読売

再開発工事が進む築地市場跡地。奥の茶色いビルが朝日新聞社。=2日、隅田川河口 撮影:田中龍作=

湾岸沿いにタワマンなんてない時代、銀座には潮風が注ぎ込んでいた。交通費を節約するために自転車を漕いで銀座に出かけていたものだった。

2010年代に入ってからだろうか、次から次へと湾岸沿いにタワマンが建ち、東京の気温が連日35度を超えるようになった。潮風の入り口を塞ぐので、東京は夏の太陽に熱せられるままとなる。

湾岸沿いのタワマンがまるで屏風のように林立すると、潮風はまったく入ってこなくなり、灼熱地獄となった。

TVは自治体が発出する「熱中症警戒特別アラート」なるものを天気予報のたびに伝えた。NHKに至っては「クーラーを適切に使って熱中症にならないように…」とまで“指導”してくれる。

ところが―

「おま言う」「どの口」を新聞テレビがやっているのだ。熱中症という人の生き死にに関わることなので極めて悪質だ。

広大な築地市場跡地(19ha)を東京都が再開発するのだが、朝日新聞、日本テレビ含む読売新聞グループが参加しているのだ。

再開発計画ではタワマン、複合ビル、ドーム球場など高層建築物が立ち並ぶ。隅田川河口という潮風の通り道を遮ってしまうのだ。

東京都は冷却効果のある樹木を伐採し、ヒートアイランド化に拍車をかける。=昨年11月、神宮外苑 撮影:田中龍作=

湾岸で塞ぎ、河口で遮る。高温に熱せられた地上の気温を下げる風は入ってこなくなるのだ。40度超えは当たり前のようになるだろう。

クーラーを満足に使えない年金生活者には「死ね」と言わんばかりの気温だ。クーラーを入れても効かない暑さだったりする。

朝日は高校野球で広陵高校の暴力事件を見てぬフリをし、読売は意図的に石破退陣の大誤報をしでかした。

今度は人々を熱中症に追い込む。東京都内では今年に入って100人以上が熱中症で死亡しているのだ。40度を超えるようになったら、死者はこんな数字では済まなくなる。

もはや両社とも報道機関などという代物ではない。犯罪企業と言ってよい。

 ~終わり~

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