【パレスチナ発】薄氷の停戦合意 刑務所周辺に催涙ガス

パレスチナ政治犯を収監するオファ刑務所。少年たちはタイヤを燃やして抗議した。=26日1時頃(日本時間)、西岸 撮影:田中龍作=

 あわや戦闘再開。決裂寸前だったイスラエルとハマスの2日目の停戦はカタールによる懸命の仲介で何とか乗り切った(あくまでも本稿執筆時点=日本時間26日6時現在)

 ハマス側が人質の解放を遅らせると表明したのである。理由はイスラエルが停戦合意を破ったためとしている。イスラエルがガザ北部に援助物資を送るのを妨害しているというのである。

 ハマスに囚われている人質とイスラエルの刑務所に収監されているパレスチナ人受刑者が交換で解放される。

 受刑者といっても民主主義国家の常識に照らし合わせれば、ほとんどは政治犯である。もちろんハマスやファタハの戦闘員も収監されている。

 田中は政治犯の解放を見届けるために西岸にあるオファ刑務所に向かった。パレスチナの中心都市ラマッラの近郊であり、正門の外側はパレスチナ領土である。

イスラエル軍に向かって投石する少年。前方はオファ刑務所。=26日1時頃(日本時間)、西岸 撮影:田中龍作=

 取材車が刑務所に近づこうとすると目がピリピリと痛くなった。いち早く気づいたドライバーが「ポイズン・ガス」と唸り声をあげた。

 刑務所を見下ろす丘から取材することにした。丘の中腹ではパレスチナの少年たちがイスラエル軍に向けて投石を繰り返していた。田中は少年たちと共にいた。

 イスラエル側から4回発砲があり、3発が少年に命中。少年たちは負傷し救急車で搬送された。

 丘の中腹はれっきとしたパレスチナ領土である。なぜ少年たちは撃たれなければならないのか。

 今回解放されたパレスチナ人受刑者の内訳は明らかになっていないが、1回目に解放されたのは女性と子どもだった。多くはイスラエルが武装勢力とみなした人物の家族である。

 イスラエルはそうした受刑者がいることを隠したいのだろうか。

少年3人がイスラエル軍に撃たれ救急搬送された。=26日1時頃(日本時間)、西岸 撮影:田中龍作=

 ~終わり~

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【読者の皆様】

最盛期より幾らか安くなったとはいえ、ドライバーへは危険手当も含めて1日600ドル(約9万円)も払わなければなりません。

ホテル代も入れると1日平均10万円を超えるコストになります。毎日取材に出るわけではありませんが、1ヵ月に換算すると途方もない金額になります。

イスラエル軍の銃口よりも借金に怯えながらの取材行です。

ガザに隠れがちですがヨルダン川西岸でも着々と民族浄化が進んでいます。

ジャーナリストがこの世の生き地獄を伝えなければ、エスニック・クレンジングは歴史上なかったことになります。

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