マイナ保険証を申請したものの「協会けんぽ」加盟の36万人のデータが紐づけされていなかった問題で、立憲民主党は、きょう18日、厚労省やデジタル庁などから事情を聴いた。
この36万人はマイナ保険証を持って病院の受付に行くと、手続き上「登録されていないので紙の保険証を持って来て下さい」と言われることになる。
きょうの聴取で驚くべきことが分かった。厚労省は2021年8月末の時点で92万人がホストコンピューターの医療データと紐づけされていないことを把握していた。その後、紐づけ作業を進めて、現在では36万人までに減った。
にもかかわらず政府は紙の保険証を廃止しマイナ保険証に一本化する法案をゴリ押しして成立させたのである。
山井和則議員が「法案審議している時、40万人(36万人)が紐づけられていなくて、病院に持って行っても使えないことを3大臣(厚労、総務、デジタル)は御存知だったのか?」と質問した。
厚労省保険局・医療介護連携政策課の竹内尚也課長補佐は「私では俄かに答えられない」とかわした。
山井議員は「法案審議に瑕疵がある。3大臣が事実を知らないのに話を決めた(ことになる)」と指摘した。
官僚が重大な事実を上にあげていなかった(大臣に報告していなかった)とは考えにくい。
マイナ保険証の普及を急ぐあまり見切り発車した可能性が高い。
大臣たちが知っていて強行したとすれば意図的な棄民である。かりに知らなかったとしても結果として棄民されたことになる。高額の保険料を払わされていながら病院にかかれないのだ。
他の保険団体でも同様の事態が発覚する可能性がある。病院窓口で使えないマイナ保険証を持っている人は36万人よりさらに膨らむ可能性がある。
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