元ジャニーズ事務所所属タレントのカウアン・オカモト氏と橋田康氏が、きょう(17日)、立憲民主党のヒアリングに応じた。
カウアン氏は2012年2月、中学3年生の時、ジャニーズ事務所に入所、2016年に辞めるまで15~20回、喜多川氏から性的被害を受けた。
橋田康氏は1998年に13歳の頃、喜多川氏からの性的被害を受けた。回数は2回だったが「大きな大きな出来事となった」と重い口調で明かした。
喜多川氏をめぐっては、2004年に最高裁が、週刊文春が報じた性的行為の真実性を認める判決を言い渡している。
にもかかわらず日本の新聞テレビは頬被りをしたままジャニーズ事務所を祀り上げ続けてきた。ジャニーズ問題はタブーだったのである。
最高裁判決から約20年間、マスコミは問題を放置し続けた。その間、被害者は続出した。
一石を投じたのはBBCが今年3月に報道したドキュメンタリー番組だった。ジャニーズ事務所に所属していた少年たちが、顔出し実名で喜多川氏による性的加害を赤裸に語ったのである。
それでも日本の新聞テレビは沈黙を続けた。
だが、4月にカウアン・オカモト氏が日本外国特派員協会(FCCJ)で記者会見し、被害の実態を明らかにした。ネットで拡散され問題は社会に広く共有されるようになった。常識レベルにまで高まったのである。
カウアン氏はきょうのヒアリングで次のように語った―
「今回は自分の名前を出してジャニーズ事務所で起きたことを発表した。それにより僕以外の被害者も声をあげたことで、社会が僕たちの意見を聞いてくれるような状況になった。僕たちのような被害者を出さないようにするため法律の整備がされることを強く願っています」。
ヒアリングの後、2人はメディアの囲み会見を持った。
田中は「ネットメディアや海外メディアがなかったら、この問題は闇に葬られていたと思うか?」と質問した。
カウアン・オカモト氏は「以前と同じで何も変わらなかった」。表沙汰にはなっていなかった、ということである。
橋田康氏は「海外メディアや諸々メディアがなかったらここまで発展はなかったと思う」と答えた。
日本の新聞テレビに権力監視を期待するのは無駄である。統一教会問題もBBCに報道してもらったらどうだろう。
~終わり~