アリスちゃん(6歳)は来る日も来る日もリビウの繁華街に立ち、ブレスレットを売る。カラフルなブレスレットはアリスちゃんの手作りだ。
「軍を助けたい」
「一つのブレスレットが一匹の獣(ロシア兵)を減らす」
プラカードも彼女の手書きだ。ブレスレットの売り上げは1日2千フリブナ(7,600円)。すべて軍に寄付するという。
開戦前キーウの路上で会った少女兵の姿と重なった。あどけない顔で「ロシア軍が来たら撃つ」と話した。
アリスちゃんの言う「一つのブレスレットが一匹の獣(ロシア兵)を減らす」と気持ちは同じだ。
頭の古い日本の先生たちが唱える「国民総動員」ではない。
ザポリージャからキーウに向かう青年が、取材車に同乗することになった。彼は自分の車を軍に寄付したのだ。
兵員輸送用車両が十分にないウクライナ軍は、兵士が移動するのに自家用車を用いる。
子供が、青年が、銃後でロシア軍と戦う。自分たちの暮らしを支える大地、家族、友人を侵略から守りたい一心なのだ。
~終わり~
◇
読者の皆様。
ザポリージャ原発は電源喪失が珍しい事態ではなくなりました。恐怖の恒常化です。
火遊びが最悪の事態を招いた場合に備えて田中はウクライナに留まっていますが、滞在費や人件費がかさんでおります。
ご支援何とぞ御願い申し上げるしだいです。
↓