私たち庶民はかけがえのない2つの宝を失う危機に直面している。福島みずほ(社民・比例)と山本太郎(れいわ・東京)が当落線上にあるのだ。いやもっと危ない。落ちる方に傾いているといっても過言ではない。
戦争があると右バネが働き保守勢力に優位となる。そのうえ、投票日2日前の8日には安倍元首相が暗殺される衝撃的な事件まで起きた。
テロ事件を受けマスコミ特にテレビは、国を破壊し尽くした元首相を神棚に祀りあげて褒めそやす。森・加計・桜などまるでなかったかのようだ。
視聴者は朝から晩まで刷り込まれる。自民と維新が議席を増やすとの見方が有力だ。
福島、山本ともに「危ない」との見方があったが、テロ事件を受けて選挙は一層劣勢になった。
それでも支持者は応援し続ける。選挙戦最終日のマイク納めには、両陣営とも大勢の支持者が足を運んだ。
福島、山本とも最終演説会場に選んだのは新宿だった。持ち金わずかの非正規労働者たちが雨露をしのぐネットカフェのメッカである。
貧困層を救うために政権与党や霞が関と戦い続けてきた2人には新宿が似合う。
「みずほさん頑張れ」。陸橋の上から手を振る女性(50代)は、夫と3人の子供(成人)と本人の計5人で一昨日、期日前投票に行って来たという。「5人とも『福島みずほ』と書いたの」と誇らしげに言った。
彼女自身、非正規労働者だ。「いつ切られるかと怯えながら働いているが、みずほさんだったら変えてくれる」。彼女は祈るような表情で福島に目をやった。
~終わり~