れいわ新選組の山本太郎代表が維新の猛追に遭い、厳しい戦いを強いられている。東京選挙区で当落線上スレスレにいるのだ。
ただ「れいわ」は各種世論調査が示すように党としての勢いがあるため、全国比例で3議席前後確保しそうだ。
“代表を落としてはいけない”。6日夕、横浜駅西口であった党の街宣は、危機感が漂っていた。
山本が党是である「消費税廃止」を訴えて降壇すると水道橋博士、高井たかし幹事長、大島九州男氏が続いた。日頃は全国を遊説して歩いている比例候補が集結したのである。
大島候補は「山本代表を上位当選させなければならない。スマホをお持ちの方は東京の友達に電話をして『山本太郎に入れて』と頼んでください」と呼びかけた。
高井幹事長は3期10年、衆院議員を務めただけあって国会の中のことを見通している―
「野党はいったんバラバラになる。野党再編でもう一度強い野党を作って、強いリーダー、発信力のあるリーダーを据えてもう一度政権交代に臨む」
「その時、誰がリーダーにふさわしいか、野党の国会議員はわかっている。みな様子を見ている。山本太郎が勝ち上がるかを・・・山本総理を一緒に誕生させましょう」。
2013年の参院選で山本が初当選して以来、私は彼の選挙を見てきたが、今回のように危機感で一杯の選挙は見たことがない。
山本と志を同じくし水面下で気脈を通じる野党議員は少なくない。連合が自民にすり寄り、惨敗を喫した立憲が分裂すれば、野党は液状化する。
山本が野党のリーダーになる可能性も出てくる。山本総理誕生は絵空事ではなくなる。
生活苦にあえぐ庶民に寄り添ってきた れいわ 。代表を落選させるのか。それとも政権党への足掛かりをつかむのか。今、分水嶺にある。
~終わり~