パレスチナ自治区の西岸でアルジャジーラの女性記者が11日、射殺された。記者は自治区に侵攻してきたイスラエル軍を取材中だった。
『PRESS』ジャケットを着用していたと強調するメディアもあるが、戦争をしている国の軍隊は、同盟国でなければジャーナリストであってもお構いなしだ。
パレスチナ自治区の西岸にイスラエル軍が踏み込んできた時、私は彼らのアップ写真を撮りたくて、わざと逃げ遅れた。
『PRESS』ゼッケンを着けていたが、兵士は私に銃口を向けた。
私は「ジャパニーズ・ジャーナリスト」と連呼した。すると小隊長は「待てジャパニーズだ」と言って配下の兵士を制したのである。
アラブ人記者だから撃たれて当然などと言っているのではない。
戦争をしている国の軍隊は、同盟国でなければ相手が誰であろうが撃つ。
取材現場に出たら、日本と敵対国の軍隊から撃ち殺されることも覚悟しなければならない。
国会議員の先生たちが敵対国を作ってしまうとジャーナリストの身はいっそう危険になる。
ジャーナリストの死亡が相次ぐようになると、日本政府は紛争地域への渡航制限を強化するようになるだろう。
真実が伝わらなくなれば、日本はさらに危うい国となる。
~終わり~