れいわ新選組・山本太郎代表の立候補宣言で揺れる杉並区。市民たちがきょう10日、阿佐ヶ谷駅前で街宣集会を開いた(呼びかけ:市民有志)。約50人が集まり「東京8区の候補者は吉田はるみさんしかいない」と声をあげた。
有志はすでに、共産党中央委員会、立憲党本部に要請行動を掛け「私たちは吉田さんで行く」と表明している。5日には枝野代表の個人事務所(さいたま市)にも足を運んだ。
その3日後に山本太郎の立候補宣言となったのである。それだけに立憲幹部への不信感と山本太郎への怒りは凄まじい。
参加者のほとんどは杉並区民だが、どうしても物申したい大学教授らが区外から駆け付けた。
希望者は持ち時間2分位で思う所を語った。20人余りがマイクを握っただろうか。批判の件数は立憲幹部に対するものが過半数を占めていた。
「山本さんが一人で決めたことじゃない。立憲幹部と相談して決めた」(大学教授・60代後半)。
「パリテを掲げる、ボトムアップを掲げる立憲民主党なのに(今回は)おかしい」(30代前半男性)。
憎悪のボルテージは山本への方がはるかに高かった。山本が選挙に初挑戦した2012年、山本陣営の選挙ボランティアだったという男性(60代)は、嘆き悲しんだ。
「私は山本太郎さんの選挙で駈けずり回った。私に人を見る目がなかった。(今回の山本の動きは)選挙を冒涜している。区民を冒涜している」。
男性は田中のインタビューに「来週からは街頭でチラシを配ったり、立憲の党本部に要請に行くなどして、山本さんの立候補を全力で阻止する」と答えた。
区外の大学教授(政治学地方自治)は2018年の新宿区長選で山本と一緒に街宣車に乗った。
「あの時は他人の話をよく聞く人だと感心した。山本さん(ネット中継を)見てますか?私たちの声を聞いて下さい。解決策はただ一つ。吉田さんが8区、山本さんが比例(ブロック)で出ることです」。
教授はスピーチの後、田中に「今は話を聞いてくれない」と残念そうに語った。
密室談合の結果、れいわが東京5区はじめ複数の候補予定者を下げ、立憲は東京8区を下げた。そして山本がその8区に立つことになったのである。
本来の立憲支持層や山本支持層の怒りは尋常ではない。このまま選挙に突入したとする。山本の街宣はヤジが飛んで演説もできなくなるだろう。立憲は大きく得票を減らすだろう。
~終わり~