ほんの一握りの支配層だけが潤うオリンピックが、きのう23日夜、開幕した。
国民と共にあるはずの天皇陛下までをもIOCに差し出したセレモニーは、庶民の犠牲の上に建てられた国立競技場のお披露目でもあった。
忌まわしきスタジアムとTVスタジオが登場するまで、辺りは都心にもかかわらず緑豊かで長閑だった。都営アパートがあり、野宿者がブルーテントを連ねていた。人間の香りがしっかりとあった。
当時の風景を取材仲間のG氏がカメラに収めていた。写真はカラーなのだが、モノクロームに見えてくる。それもセピア色がかった。
田中は取り壊される前の都営霞ヶ丘アパートに幾度も足を運んだ。
JR、都営地下鉄、東京メトロの駅から徒歩数分の場所にあり、交通は至便だ。
「静かで、緑も多い。年寄りだから住み慣れた所を離れたくないんだけど、そんなこと言えないからねえ」。都営霞ヶ丘アパートに住んで50年余りになる主婦(当時75歳)は淋しそうに話した。
明治公園と都営アパートを潰した結果、緑も生活の香りもなくなった。それに加えてコロナが襲う。
オリンピックが生活破壊の祭典であることだけは間違いなさそうだ。
~終わり~
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