「今月中にも政府が決定」との見方もある原発汚染水の海洋投棄。
「反原発自治体議員・市民連盟」が、きょう4日夕、東京電力に「放射能汚染水はすべてタンク等で保管して下さい」と申し入れた。
汚染水を固形化して地下に埋めるという処理方法もあるが、多大なコストがかかる。
東電や経産省にしてみれば、海に捨てるのが最も安価で手っ取り早い。
だが、いったん放出してしまえば、魚介類の値段は暴落する。福島県沖ばかりではない。北隣の宮城県沖、南隣の茨城県沖も同様だ。漁師にしてみれば海は死んだも同然になる。
福島市の木幡浩市長は定例記者会見(4月9日)で「少なくとも福島県沖とか福島沿海とか言われない場所で海洋投棄するのが妥当ではないかと思っております」と答えた(民の声新聞)。
福島市長の真意は「遥か遠洋で捨ててくれ」ということだろうが、廃棄物の海洋投棄を禁じたロンドン条約に抵触する。
だが陸からの投棄であれば「ロンドン条約に違反しない」というのが、経産省のスタンスのようだ。
「芝生内、立ち入り禁止」だったら「座って入ればOK」というギャグがあるが、陸からの投棄はそれに等しい。
韓国や中国の沿岸で原発事故由来の核種が発見されれば、国際的な訴訟、あるいは外交問題になるのは必至だ。
~終わり~