菅政権発足後、初の反原発デモが今夕、都内であった。1千人を超す参加者たちは東電本社前で「東海第2原発の廃炉」を訴えた。
運転開始から40年以上が経つ東海第2原発(日本原電)が事故を起こした場合、福島の事故(2011年)に勝るとも劣らない被害規模が予想されるからだ。
東海第2原発のある茨城県東部の海岸付近からは、東京方面に向かう風の流れがある。
過酷事故が起きた場合、風下の東京、千葉、埼玉、神奈川などには人が住めなくなる。首都圏が崩壊するのだ。
東海第2原発は東日本大震災(2011年3月11日)の際、津波が敷地に襲来するなどしたが、懸命の人海戦術により、かろうじて東電福島第一原発のような大事故となるのを免れた。
それでも日本原電は東海第2原発を再稼働させたくてたまらないようだ。さすが東電が大株主だけのことはある。
厚顔にも立地・周辺6市村(東海村と水戸、日立、ひたちなか、那珂、常陸太田の5市)に対して、再稼働の時期を2022年12月と明記した書類を示したのだ。
2022年12月とは安全対策工事の終了時というから、6市村もなめられたものだ。安全対策工事は東電が資金面で支援する。これも世間を馬鹿にしている。
6市村は日本原電と「新安全協定」を結んでおり、「1自治体でも反対すれば再稼働は認めない」との考えを示している。
だが政府は沖縄の基地建設と同様に力ずくで再稼働してくる可能性がある。
菅政権は、原発安全神話を垂れ流し続けた安倍政権の路線を継続するだけに、警戒が必要だ。
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