野党統一候補が実現しなかったのは、宇都宮が頑固だからではなかった。山本太郎が独断専行だからでもなかった。
れいわ新選組が昨夏の参院選から掲げてきた「消費税5%」を立憲民主が飲まなかったからだ。国民民主は「消費税5%」、共産は「消費税ゼロ」を政策としている。
野党共闘を外れたことについて、記者団が質問した。「小池都政を利するのではないか?安倍政権を利することになるのではないか?」と。
山本は「この局面において『消費税を5%に』が決断できないのは致命的だと思う。見えてんのか?世の中が。見えてんのか?人々が。買い物をする度にかかる、生きるためにかかる罰金を引き下げることができないのは、(共闘の)ネックになる」と答え、立憲への怒りを露わにした。
宇都宮は立社共の支援を受けるまでは「消費税5%」を掲げていたが、最新のパンフレットには載っていない。(もちろん消費税は都の政策ではないが)
宇都宮は出馬の記者会見で「IOCはオリンピックの中止を早く決断すべきだ」と述べていたが、それも言わなくなった。
山本太郎は「オリンピック中止」を いの一番 の政策に掲げる。
野党共闘という錦の御旗が庶民の生活と掛け離れた政策を生み出しているのだ。中・低所得者は夢も希望も与えてくれない野党に投票するわけがない。
宇都宮と票を食い合うことを懸念する声が澎湃としてあがる。
それについて田中が問うと山本は「私の存在は小池さんの票を削れる存在」「選挙自体どうでもいいと思っている人たちにリーチできるのも私」と答えた。
記者会見の最後に山本は「支援者の中には一本化した方がいいという声があるが、あきらめて下さい。それぞれの戦いです」と呼びかけた。(文中敬称略)
~終わり~
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