「自粛要請したなら補償しろ!デモ」の第5回目が、きょう、あった。非常事態宣言が25日に解除されたため、きょうのデモタイトルは「解除しようが補償しろ!デモ」となった。
目指すは安倍邸、麻生邸だ。
「安倍は辞めろ」「安倍は辞めろ」・・・コールをあげながらヒミコは安倍邸に向かって突き進もうとした。制服警察官が隊列を作って彼女の前進を阻んだ。
「安倍は辞めろ」「安倍は辞めろ」それでもヒミコは突き進もうとした。執念だ。
デモ主催者のヒミコは安倍邸に突っ込もうとした理由を次のように語る。
「アベは悪いことをしているから警察に守られている。みんなが怒っていることを知ってるから警察に守られている。アベを殴りたい。(いつも安倍首相を見ている)テレビの中は遠すぎる」。
接客を伴う飲食店の従業員だったヒミコは、店への自粛要請がまだ続くため、収入は4月から途絶えたままだ。
デモには最新の世相が詰め込まれている。神奈川県在住の女性(20代)は仕事がテレワークになり、業務量が減った。給料も減り先月の収入は4万5千円だった。
女性は「ブルーインパルスを飛ばしたら、腹が膨らむと思ってるのだろうか?」と吐き捨てるように言った。
常連参加者の男子学生は、練馬区のてんぷら店経営者が焼身自殺した件に触れ「誰ひとり殺さない政治を作っていこうじゃありませんか」。
男子学生はコロナ禍でアルバイトをすべて失ってしまった。
「補償が得られるのであればこんなデモをする必要はない。『新しい生活』と言われてもお金がなければ日常はない」と話した。
第1次補正予算で組まれた特別定額給付金の10万円を手にした、という人を見たことがない。申請書さえ届いていないという声は、どこに行っても聞く。
安倍政権は、にもかかわらず、第2次補正予算を閣議決定するありさまだ。
安倍周辺、経産省関連の業者が甘い汁を存分に吸って、庶民は水道を止められる。
(文中敬称略)
~終わり~
◇
『田中龍作ジャーナル』はマスコミにはない視点からニュースを伝えます。政権やその補完勢力の幇間にはなりません。
取材には交通費等がかかります。ご支援何とぞお願い申し上げます。↓