本土から500人規模の機動隊が人口わずか150人の集落にやってくる。連休明けの19日、米軍基地建設に反対する市民たちは早朝から結集し、機動隊の来襲に備えた。
ヤンバルの原生林が広がる沖縄県東村高江。沖縄防衛局はここに米海兵隊のオスプレイ離発着帯(ヘリパッド)を建設する計画だ。今週中にも強行着工するものと見られている。
広大な米海兵隊・北部訓練場のうち半分(4千㎡)を返還するから、ヘリパッドを作らせろ ―日米両政府は米軍基地の整理縮小をうたったSACO(沖縄に関する特別行動委員会)合意を都合よく利用しようというのだ。
反対派はN1と呼ばれるヘリパッドの建設予定地ゲート前に街宣車2台を10年前から横づけし、工事用車両の進入を阻んできた。
沖縄防衛局は街宣車の撤去期限を19日とし、17日からは防衛局の職員と沖縄県警の機動隊員が張り付いた。
反対派は街宣車を撤去させまいとマイカーなど数十台を数珠つなぎにして対抗している。
道路を封鎖してこれを剥がすため、500人規模の機動隊が投入されるのである。
ゲート前に張り付く数名の機動隊員が交代する際も、現場には緊張が走った。反対派はヒューマンチェーンを作って機動隊員の増員を阻んだ。
10日に投開票が行われた参院選挙では、基地建設反対派の候補が圧勝した。民意が示された途端の工事着工だ。いかにも安倍政権らしい やり口 である。
「政治力で沖縄の怒りを封印しているだけ」。沖縄平和運動センターの山城博治議長は憤った。
反対派街宣車の撤去期限を越える明日(20日)、ゲート前の攻防は最大のヤマ場を迎える。
~つづく~
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