
テロの犠牲者を弔う祭壇には花とロウソクが絶えなかった。=筆者撮影=
花の都パリで暗い目をした子どもに会うとは思わなかった。
紛争地域で暗い目をした子どもたちを見ることは当然のごとくある。
親兄弟を殺され家を破壊されれば、誰しも絶望するだろう。暗い目になるのは当然だ。
戦争と貧困は背中合わせである。経済が破壊されるからだ。
砲弾が飛び交っていなくても、貧困が支配する地域の子供たちは、暗い目をしている。
日本はどうだろうか。ズサンな年金行政や労働法制の緩和などにより、貧困が猛烈な勢いで広がっている。
あげくに戦争ができる国になってしまった。未来を絶望的にする条件は整いつつある。
子供の目を暗くさせてはいけない。心ある大人たちの最大の責務だ。

シリアから逃れてきた子供。難民キャンプの学校で。=2015年12月、レバノン・ベカー高原 筆者撮影=
~終わり~