今月から最低賃金が上がる。といっても全国平均で18円上がり、798円となるだけだ。
とてもじゃないが、アベノミクスなどによる物価上昇に対応できる金額ではない。
労働者たちが今夕、都内で「最賃を1,500円に上げろ」デモを行った。(共催:新宿一般労働組合/新宿区労連)
「時給1,500円」が結構なギャラに思える日本社会は病んでいる。所定時間いっぱい働いても年収279万円だ。依然として苦しい生活が続くのである。
今夕のデモに参加した非正規労働者(女性・40代)に話を聞いた―
彼女は社員食堂の洗い場で働く。時給は950円。これだけでは食べていけないので朝、新聞配達をする。
洗い場と新聞配達を合わせると月の収入は12万円。毎月3万円を貯金から取り崩し、月15万円で暮らしている。
「時給1,500円なんて夢のよう」。彼女は遠くを見つめながら語った。
「アベノミクスは信用していない。新アベノミクスは腹立たしくてしょうがない」。話が経済政策になると彼女はとたんに険しい表情になった。
昨年から公務員は給料が8%アップし、国会議員は月額26万円あがった。アップ額が26万円なのである。
国会議員や公務員が豊かな暮らしをし、国会議員や公務員を支える国民は貧しい。
~終わり~